2016年12月13日

佐藤康邦著『教養のヘーゲル『法の哲学』』――それに荒木一郎

 いよいよ明日は討ち入りです。
「12月14日」と聞くと、反射的に興奮する私は異常体質なのでしょうか?
いえいえ、あの浅草のタヌキ之介なども、同じ穴のムジナであります。

 というわけで2016年もおしまいということで、恒例の「今年のベスト3(読書篇)」を書かねば・・・と思うのですが、よく考えてみたら、今年は、ヘーゲルをちびちび読むだけで、いわゆる「読書」的に読んだ本が全然ないことに気が付きました。
スミマセン。

 が、ヘーゲル関係で読んだ佐藤康邦先生の『教養のヘーゲル『法の哲学』 国家を哲学するとは何か』が大変面白かったので、今年のオンリーワンとして、ここに大推薦するものであります。

 といっても、ヘーゲルの『法の哲学』を読んで、「この本はいったい何を言ってるんだ?」と頭を抱えた人でないと興味がわかないかもしれません。
わたしはその「頭を抱えている」人間ですので、あの佐藤先生が140頁ほどの小さな本で『法の哲学』を論じておられるというだけで「おっ」という感じで読みました。
大変に読みやすい。
購入して一週間で二度読み通しました。
あのややこしいヘーゲルの概念がスラスラと理解できる。
さすがにヘーゲルからの引用はちょっとつかえるけれど、それを大変わかりやすくかみ砕いておられる。

 しかし、ヘーゲルが論じている問題は現代の問題と地続きであるというスタンスで書かれているので、ヘーゲルの『法の哲学』で頭を抱えたことのない人が読んでも、面白いのではないかと思います(たぶん)。
三元社というところから1500円+税で出ています。

 と書いてきて思い出しました。
今、寝る前にちびちびと読んでいる本。
荒木一郎『まわり舞台の上で』(文遊社)。
これがめっぽう面白い・・・が、こちらの方がヘーゲルより読者層を選ぶかもしれません。
「空に星があるように」「いとしのマックス」のあの荒木一郎です。
「バス通り裏」に出ていたあの荒木一郎。
この人、人気絶頂のときに、今年の高畑某のような事件を起こし(結局、不起訴)それ以後干されてしまってテレビなどでは見ることはなかったのですが、いろいろと裏方として活躍していたんですね。
例えば頭脳警察や桃井かおりのプロデュースなど。
そんな裏話が、淡々と語られて、なかなか本を閉じられない。
3000円余りする本ですが、それだけの読みごたえはある・・・が、荒木一郎って誰?というお若い方にはお呼びでない本ですね。
posted by CKP at 16:20| Comment(0) | 雑想・戯言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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