年賀状の発送はお済みになりましたか?
去年というか今年の年賀状を読みながら、律儀にそれに返事を書いて、時間がかかっている方もおられると思います。
一年かけての会話となって、妙な具合に陥ってあせっておられる方もおいででしょう。
が、年賀状はとにかく交換することが大事です。
マルセル・モースの『贈与論』などを踏まえて年賀状を発送すると、いっそう味わい深いものとなります(が、『贈与論』は大学に置いてきたので、ここは岩井克人先生の『二十一世紀の資本主義論』から引用します)。
「モースは、たとえばマオリ族において、贈られたモノのなかには返礼を怠る受けとり手を殺してしまう魔術的な力が吹き込まれていると信じられていることを指摘する。ひとにモノを贈ることは、それゆえ、受けとる側にかならず返礼の義務を負わせることになり、一方からの贈与と他方から返礼とのあいだの果てしない繰り返しがひきおこされることになるというのである。モースは、古代的な共同体とは、このような互酬的交換によってかたちづくられる社会関係の総体として理解しうると主張したのである。」(「商業には名前がなかった」より、上掲書所収、ちくま学芸文庫版、127頁)
出し忘れがないか、入念にチェックしましょう。
なにせ「返礼を怠る受けとり手を殺してしまう力を吹き込まれて」年賀状はやって来るのでありますから。
もちろん、「これは、もはや呪いはこめられていない」と判断できる年賀状もありましょう。しかし、ビミョーであります。
よーく、相手の顔を思い浮かべて「もう、出さない!」という決断をしなければなりません。
この決断が面倒ですから、結局出してしまう、古代的に気の弱い私です。
ホントに賀状って、寿いでるのか呪っているのかビミョーであります。
ビミョーな関係のところがビミョーなんでしょうね。
とにかく、元旦に「あ、ヤバイ!」ということにならないように・・・とひと様に注意するより、私自身のほうが問題です。
出し忘れていても、呪い殺さないでね。ツルカメ、ツルカメ・・・・
2008年12月27日
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